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【久保田(くぼた)朝日酒造】4本の「久保田」をきき酒とペアリング 

朝日酒造は、水田と里山の広がる新潟県長岡市朝日で1830(天保元)年に創業。2030年で創業200年を迎えます。「すべてにおいて品質本位、そしてお客様本位であること」をポリシーとして酒造りを営む朝日酒造の代表銘柄「久保田」をご紹介します。

【久保田(くぼた)朝日酒造】の日本酒をすぐにチェックしたい方はこちら

朝日酒造の水、米、造り、人

お酒のアイテムは50以上あり、「久保田」「朝日山」「越州」という銘柄があります。看板ブランド「久保田」は17種類の異なるお酒があり、創業家 平澤家の屋号「久保田屋」を由来とします。屋号はその土地や風土を表します。越路の恵まれた風土。水、米、そして人。特に豊かな水の集まる“田”は久保田の礎とも言えます。

創業地内を流れる清澄な地下水脈

創業地内を流れる清らかに澄み切った地下水脈を使用していて、新潟県内でもとりわけ硬度が低い軟水のため、醸造の際に穏やかな発酵を促します。

「農醸一貫」酒造りは、米づくりから

越路地域では古くから、その風土を活かした米づくりが行われ、新潟県内でも指折りの米どころとなっています。「酒造りは、米づくりから」との思いから、農地所有適格法人「有限会社あさひ農研」を設立。地域の農家とともに研究を重ねながら良質な酒米を育てています。

越路杜氏から継承する知恵と基礎研究による技術革新

越路地域は、日本三大杜氏の一つである越後杜氏のなかでも、「越後四大杜氏集団」と言われた「越路杜氏」を輩出した土地でもあります。越路杜氏から継承する知恵と基礎研究による技術革新で、新潟産にこだわった真摯な酒造りを続けています。

正道を歩みながら、挑戦しつづける

「日本酒研究センター」を設置し、基礎研究を実践しています。自社酵母を育種開発し、一部の酒造りに用いています。酒は時代を映す鏡であり、食の嗜好が変わればおのずと、好まれる味わいや香りは変わります。その変化を読み取り、「日本酒の革新」を目指しています。「正道」の精神を歩みながら、お客様の「美味しい」にまっすぐ向き合い続けます。

看板ブランド「久保田」から個性豊かな4本を紹介

後味のキレの良さ、フルーティーな香りもありながらの柔らかな甘みや旨味、こんな味ですと一言では言い切れない、複雑な素晴らしい久保田特有のバランスがあるのが魅力です。このブランド力に胡坐をかくことなく、新たな久保田を投入していくチャレンジングな姿勢も久保田の魅力です。今回はその中から個性のある4種類をセレクトして、ご紹介します。

久保田 萬寿 自社酵母仕込
●価格 720ml:¥12,705(税込)
(2024年7月時点のサイト価格表示)

朝日酒造の技を集結させた特別な一本
新潟県長岡市越路地域産の「五百万石」を100%使い、「原形精米」により実現した精米歩合40%、鑑評会向きの丁寧な仕込みにより、深みのある味わいと香りの調和を追求した、純米大吟醸酒です。

久保田 萬寿
●価格 720ml:¥4,477(税込)
   1800ml :¥9,900(税込)
(2024年7月時点のサイト価格表示)

“深みのある味わいと香りの調和”を追求した純米大吟醸酒
華やかなリンゴの香りとバナナの熟成香が、だいたい半々くらいに香りが調和し、深みのある味わいです。千寿よりも甘く、味が膨らむような味に仕上げました。1986年リリース。

保田 翠寿
価格 720ml:¥3,432(税込)
(2024年7月時点のサイト価格表示)

加熱殺菌を一切せず、若々しさ・爽やかさを感じる大吟醸の生酒
久保田シリーズ唯一の生酒。搾ってから瓶に入るまで、一切加熱処理をしていません。フレッシュ&フルーティーな味わい、香りが楽しめます。アルコール度数も少し低めの14度にしてあり、若い方に感じてもらいたい商品です。
※冷蔵での保存をお願いします。

久保田 千寿
●価格 720ml:¥1,320(税込)
    1800ml:¥2,904(税込)
(2024年7月時点のサイト価格表示)

いつもの食卓を少し特別にする「食事と楽しむ吟醸酒」
1985年の「久保田」発売時に最初に誕生した、淡麗辛口の飲んだ後のキレ味が特長的なロングセラーのお酒。時代に合わせて、さらなる“食事と合うすっきりとした味わい”を追求。低温かつ精度の高い発酵経過を心がけ、より雑味の少ないすっきり感を増しました。

利き酒のポイント

利き酒のポイントはお酒の「色」「香り」「味」の3つです。 これらを目と鼻、そして舌でチェックします。

  1. 陶器に二重丸の蛇の目が書いてあるお猪口に、少量のお酒を入れて、透き通っているか、照りがあるか、白濁しているか、「色」を見ます
  2. 次に「上立ち香(うわだちか)」と言う、お猪口から上がってくる香りを嗅ぎます。リンゴの香り、華やかな香り、酸っぱい匂いとか、「香り」を嗅ぎ分けます
  3. 上立ち香を感じた後、口の中にお酒を含んで、「口中香(こうちゅうか)」を感じます。ワインのテイスティングと同じような感じで、口から息を吸い 「ヒュルヒュル~」と空気を中に入れることで、鼻に抜ける香りがよく感じられます。さらに舌で転がしたり、口全体にお酒を回すことで酸味、甘味、苦味、旨味等の「味」をチェックします

さらに、しっかりと正しい姿勢できき酒しましょう。毎回毎回違う姿勢や、喉の入り方、気道とか狭まったりすると良くないので、飲む時の姿勢を統一した方が良いでしょう。

おつまみとの日本酒ペアリング

お酒に合うおつまみとして、ホタテの味つけ貝柱、酒粕のクリームチーズ味噌漬け、エビシンジョウに紅生姜、枝豆を練り込んだもの、マグロのスモークを用意して、4種類の「久保田」とのペアリングを試してみました。

干した帆立の貝柱には甘いタレの味が付いていて、凝縮された旨みとコクのある深い味わいがあり、深みのある味わいの「萬寿」にぴったり。

クリームチーズは、敢えてフレッシュな生酒「翠寿」を合わせてみました。酸味と熟成した味噌の風味の対比が面白い味わいです。

ふわっと柔らかいエビシンジョウは素材の味わいが伝える淡白な味わいで、大吟醸らしいフルーティーな香りと、口に含んだときに溢れる米の甘みと旨味を感じる純米大吟醸酒の「萬寿」が合います。

スモーク(燻製)はどのお酒とも相性が良く、特にシャープな「千寿」との相性がバッチリでした。食中酒タイプの千寿は料理を引き立てるので、どの料理でも合う印象でした。

■会社概要

住所新潟県 長岡市朝日 880-1(MAP
代表者細田 康
TEL0258-92-3181(代表)
FAX0258-92-4875
アクセスJR来迎寺駅から徒歩15分
URLhttps://www.asahi-shuzo.co.jp/

長岡市は、新潟県の中南部に位置する市。県内では新潟市に次いで第2位の人口を持ち、中越地方では最多の人口を有して、日本三大花火のひとつ「長岡まつり大花火大会」で知られています。東京から、東京からわずか1時間40分で上越新幹線長岡駅へ。ふらり酒蔵に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

「貯蔵原酒100本のきき酒会」が朝日酒造エントランスホールで2024年8月31日(土)から9月1日(日)の2日間限定で開催されます。
朝日酒造はエントランスホールが90m程あり、そこに一本長い木を配置して、100本ズラリと一列に並べます。お好みの銘柄をご堪能いただきます。タンクごとの酒質や熟成度合いの異なる原酒の味わいや奥深さをお楽しみください。
https://oishiisake.jp/event/asahishuzo-gensyu-tasting2024/

この記事は私が取材しました。

おいしいSAKE 編集部

デジタル・メディア『おいしいSAKE』は、唎酒師の資格を持つ編集長と、日本酒業界に精通するスーパーバイザーの監修のもと、日本酒に関わるコンテンツを、読者目線でわかりやすく、楽しくお届けします。

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