【甘口・辛口②】日本酒ビギナーが、甘口・辛口を自分で選んで、飲み比べてみた!
前回の記事【甘口・辛口①】はご覧いただけたでしょうか。甘口・辛口とはそもそもどういう味わいなのか、甘口・辛口の指標となる日本酒度などをご紹介しました。
前回の記事の中でも、甘口・辛口のお酒をいくつか飲んでみましたが、私の友人にも飲み比べてもらいました。その友達(以降、友人Y)は、日本酒を数回しか飲んだことはありませんが日本酒を好きになりたいとのことなので、かなり日本酒ビギナーの皆さんに近い感想を話してくれました。
飲む前に「日本酒度」を知ってもらった
飲む前に、前回の記事同様「日本酒度」について説明してみました。
日本酒で甘口・辛口とか言うやん? これってどうやって判断してると思う?
え〜……。いっぱい飲み比べて、これは甘口だったってのを覚えたり、他の人の感想を聞いたり……?
あ、日本酒好きになってすぐの頃はそんな感じやったな〜。甘口のものを飲みたかったのにメニュー見ても分からへんくて、ネットでずっと口コミ調べたり店員さんに聞いたりしてたな〜笑 でも実は、日本酒度っていう値を見ればなんとなくわかんねん。(以下、ながなが説明)
なるほど!そしたら、メニューに日本酒度書いてたら調べなくても選べるし、書いてなくてもネットとかですぐ調べられるね!
せやねん!
しかも、日本酒度っていう尺度を使って、自分で飲みたい日本酒を選べるのが良いよね。日本酒について一歩詳しくなれた気がするし、自分で日本酒を選べるっていうのもちょっと通っぽくて嬉しい!
じゃあ、メニューに日本酒度書いてあるし、甘口っぽい値のものと中間的なものと辛口っぽいのと3種類飲み比べてみよか!
実際に飲み比べてみた!
本当に日本酒度は甘口・辛口の指標になるのか、実際に飲み比べてみたシリーズ第二弾です。今回は、私と友人Yの二人が飲んだ感想です。より臨場感を含めてお伝えします。
① 誠鏡 純米たけはら(日本酒度 -1)
めっちゃ甘口ってお酒がなくて、これが日本酒度の値が一番小さいな。僕も初めて飲むから、どんぐらい甘口なんかは心配やな。-1ってほぼ0やもんな。
飲んでみた!
ん〜、あ〜、お米の甘さってこんな甘さなんだ!味で言うと甘酒の感じだよね、もっとさりげないけど。砂糖みたいなネチャッとした甘さではないね。
そうやね。よく言われるけど、フルーツの上品な甘さって感じがわかりやすいかな。さすがに、日本酒度-1やとめちゃくちゃ甘口って感じではないけどね。
たしかに。甘いんだけど、甘いって表現するのかな? ももとかのTHEフルーツって甘さではないような……。うまく言葉にできないけど、なんか深みがある気がする。
バナナというかメロンというかそんな感じ?
あ〜、イメージはそんな感じかも!
甘味って言っても、バナナとかメロンみたいないわゆるコクがある甘味と、ももとかりんごみたいなフルーティーな甘味とかいろんな種類あるからね。
そうなんだ!深いね。たしかに、これも一概にバナナとかメロンとかまでは言えないもんね。他の甘口も飲んでみたい!
② 黒龍 いっちょらい 吟醸(日本酒度 +4)
じゃあ一転、日本酒度の値が大きい辛口っぽいのん飲んでみよか。
『いっちょらい』ってどういう意味なんだろう?
福井の方言で『一張羅』って意味らしいで。おしゃれな名前やな。
飲んでみた!
んあ〜、爽快!飲んだらスッと引いていってくどくない!
たしかにね。淡麗辛口な銘柄のものでは、結構そういう爽快感を味わえるものが多いかも!
そうなんだ、すごく飲みやすいね。なんか、言葉で表現しやすい味はないかも。味がないわけではないんだけど、どんな味って言ったらいいか分かんない。スッキリっていうのは味ではないもんね。
う〜ん、難しいよね。僕は、水とかお米の透明感って思ってる。味ではない表現やけど。強いていうなら甘味・旨味が垣間見れるって感じなんかな〜。
なるほどね〜!甘味って言っても、さっきの甘口みたいなフルーティな甘さとは全然違うね!
味わいの幅広さがすごいよね!これが甘口と辛口の分かりやすい違いやと思うで!
③ 〆張鶴 純(日本酒度 +1)
よし、じゃあ最後に、甘口と辛口の中間的なものも飲んでみよっか。この『〆張鶴』は、僕が新潟に旅行に行った時、地元の酒屋のおっちゃんが晩酌として一番よく飲んでるって言ってた銘柄やから、期待して!
飲んでみた!
え、すごい!甘口とも辛口とも違う!俗に言うなら中間的!
おっ!なんとか表現してみて!
難しいこと言うな〜笑 スッキリ感とフルーツみたいな甘さと両方感じた!個人的には、3種類の中で一番飲みやすいかも。心地よい甘さもありつつ、飲み込んだらスッと引いていくから、もういっぱい飲みたい!ってなる。
そうだよね!甘口・辛口のそれぞれの特徴が感じられるけど、お互い控えめで主張が強くないから、どんどん飲みたくなっちゃうよね〜。
飲み終えて……
個人的には、『〆張鶴』の中間的なのが一番飲みやすかったな〜。甘口・辛口で比較したら、どちらかというと甘口が好きだったかも。でも、辛口も苦手ではなかった!
そうなんやね!日本酒を好きになっていく最初のうちは、飲みやすいものを飲んでいって、日本酒というものをそもそも好きになってほしいな。
他の人たちの好みはどうなの?
人それぞれやね。でも、本当に初めて飲んだ人は、やっぱり甘口寄りのフルーティなものを好きって言ってることが多い印象かな〜。やけど、何種類も飲んで日本酒が好きになった人は、辛口寄りのものが好きって言ってる気がする。
全国的にも、淡麗辛口の銘柄の人気が特に高まってるって言われてるんよね〜。
そうなんや!日本酒度っていう一つの判断基準を知ることができたから、自分で飲みたいお酒を選ぶことができたのが嬉しかった!もっといろんな種類を飲んでいって、自分の好みの変化も楽しみたいな〜!
その楽しみ方、もう通やん!
この記事は私が取材しました。
たてかん(おいしいSAKEサポートライター)
東京都内在住の現役大学生(執筆時20歳)。初めての日本酒に故郷の灘五郷の香りを感じ、日本酒にハマりました。若者にももっと日本酒を好きになってもらいたく、日本酒ビギナー目線でコンテンツをお届けします。