愛知の老舗酒蔵・勲碧酒造、杜氏渾身の純米大吟醸が「ミラノ酒チャレンジ2025」金賞受賞!

私は「勲碧」の販売を行っている株式会社サーモラインの井上と申します。
今回、愛知県の地酒「勲碧」がはじめて海外のコンテスト「ミラノ酒チャレンジ」で金賞を受賞した件を報告させて頂きます。
杜氏・村瀬公康の技術の結晶が世界で評価される
勲碧酒造は1915年設立、今年110周年を迎える愛知県江南の家族経営の老舗酒蔵です。愛知県北方の木曽川に面した江南市の片田舎に位置し、木曽川の伏流水を地下100mから汲み上げ、手作りにこだわった丁寧な酒造りを行っています。「勲碧」という酒銘は、澄み渡る青空を意味し、大自然の恵みを受けて生まれる日本酒が青空のように 済んで爽やかな酒質になるよう目指しています。

今回受賞した「勲碧 純米大吟醸 杜氏渾身ノ酒」は、岡山県の山田錦を40%まで磨いて醸したもので華やかで穏やかな吟醸香に旨味、そしてほのかな酸味、長い余韻が特徴であり、名前どおり杜氏の渾身の気合いが繊細に反映されている日本酒です。

杜氏が語る「杜氏渾身ノ酒」誕生までの道のり
社長兼杜氏の村瀬公康は、この酒を醸した経緯について以下のように語っています。
自ら初めて酒を造ったのは、もう27年も前ですが、当時、弊社の最高級ランクのお酒は、アルコール添加した大吟醸で、精米歩合も50%でした。その後、お酒造りの経験を積んで、全国新酒鑑評会へ出品を思い立つにあたり、「より良い吟醸酵母を使おう、もっと良く磨いた白米を使おう」等、品質の向上を心掛けて来ました。 その意味で、「自らの酒造技術を最も磨いて来たお酒」が、弊社の最高級ランクの、この「勲碧 純米大吟醸 杜氏渾身ノ酒」と言えるかも知れません。
お酒造りを始めて11年目に、全国新酒鑑評会で初の金賞を頂きました。その時は、アルコール添加した大吟醸で頂きました。ただ世間では「純米酒」志向がだんだん強くなって来ていました。 その頃だったか、東京のロイスダールさんから、お酒ボンボンに入れる高級酒の注文を頂き、大吟醸酒を納品しました。評判は悪くなかったですが、次の年には「純米大吟醸はありませんか。他社にはありますが」と言われ、「チョコに入れるお酒でさえ純米酒志向なのだなぁ」と改めて感じて、最高級ランクのお酒を「純米大吟醸」で造るようになり、平成30年に二回目の金賞を頂いたのをきっかけに、全国新酒鑑評会の出品も、純米大吟醸に切り替え、コロナ禍を挟んでの何年かの技術研鑽の後、昨年、この「杜氏渾身ノ酒」で金賞を頂くに至りました。そして今回、「ミラノ酒チャレンジ」という、海外のコンテストでも金賞を頂き、何よりの喜びです。

海外未開拓の酒蔵と、日本酒初心者の挑戦
さて、コンテストの件ですが、勲碧酒造は過去海外に引き合いベースで少量輸出していたものの、積極的な販売はしておらず、海外コンテストとも無縁でした。
社長兼杜氏の村瀬公康は私の早稲田大学時代の音楽サークルの後輩であり、昨秋にそのイベントがあって卒業以来約42年ぶりに再会しました。 実はそのサークル出身の人気ロックバンド「聖飢魔II」は杜氏と同期であり、写真の日本酒(予約販売中)は杜氏が心を込めて醸した純米吟醸酒なのです。

私は海外で販売する商材を探していたので、「勲碧」を海外に販売させて頂けるよう依頼し、承諾頂きました。ただ、私は長年他業界で輸出を行っていましたので日本酒はよく知りません。急ぎ唎酒師の資格を取り、1週間酒蔵で造りこみ修行をさせて頂きました。まずは過去駐在したタイでの可能性を探りたく、タイの大手商社に勲碧を販売できないか交渉してみましたが、狭いマーケットに日本酒の大手が独占している市場では日本国内の新酒鑑評会金賞も通用せず無名の酒の販売は難しい、との事。多分この傾向は海外各地域同様であると考え、海外のコンテストに出品してみることにしました。そして今回ミラノ酒チャレンジの結果発表で「勲碧」の名前を見つけたわけです!

創業110周年という節目の年に、杜氏の長年にわたる情熱と技術が、海を越えて世界に認められました。今回の受賞は、勲碧酒造が世界へと羽ばたく大切な一歩となりそうです。さらに私たちは挑戦していきます。是非「勲碧」をお試し頂き、長くご愛顧いただけましたら幸いです。

商品・酒蔵概要
■商品概要
勲碧 純米大吟醸 杜氏渾身ノ酒
●価格 720ml:¥4,180(税込)
1800ml:¥8,250(税込)
(2025年8月時点のサイト価格表示)
原材料:米・米麹
使用酵母:小川(10号)酵母
使用米:山田錦 100%
アルコール度:16度
精米歩合:40%
「ミラノ酒チャレンジ2025」金賞受賞!
酒造好適米「山田錦」を40%まで磨いて酒銘通り杜氏が渾身ノ想いで醸した純米大吟醸酒です。大吟醸より落ち着いた香りで、山田錦らしい優しく深みのある味わいが特長です。

■会社概要
住所 | 愛知県江南市小折本町柳橋88番地(MAP) |
代表者 | 村瀬 公康 |
TEL | 0587-56-2138 |
直売店 営業時間 | 10:00~19:00(月曜定休) ※12月は無休、大晦日のみ13:00まで営業 |
アクセス | 名鉄犬山線 布袋駅・石仏駅下車 徒歩約20分 |
URL | https://www.kunpeki.co.jp/ |

日本桜の名所百選に選ばれている五条川桜並木を臨み、毎年春の開催する「酒蔵開放」は多くの人に楽しんで頂いております。名鉄名古屋駅から名鉄犬山線を利用し、急行列車で約18分から24分、ふらり酒蔵に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
※蔵見学は時期によってお断りいただく場合がございます。ご希望の方は、公式サイトのお問い合わせフォームまたはお電話にて事前にご連絡ください。
この記事は私が取材しました。
井上克也(株式会社サーモライン代表取締役)
42年ぶりに会った大学の後輩の造る酒を飲んでみたら凄く美味しかった!この美味しい酒をいろいろな国の人に飲んでもらいたい!自分には何ができるだろう?いろいろ妄想しながら進むHappyな今日この頃の私です。
