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【令和6年能登半島地震】酒蔵被害状況と災害支援・チャリティのまとめ

この度の令和6年能登半島地震でお亡くなりになられた方に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様、また避難を余儀なくされている多くの方々に心よりお見舞い申し上げます。
被害を受けられた皆様の安全と、1日でも早く平穏な生活に戻られますことを心よりお祈りしております。

「令和6年能登半島地震」酒蔵被害状況(2024年2月10日)

2024年1月1日16時10分ごろ石川県能登地方で最大震度7の地震が、その前後で大きな余震が数回発生し、現在も石川県能登地方を中心に活発な地震活動が続いています。

震源地に近い、石川県鳳珠酒造組合の11酒蔵が大きな被害を受けました。経営者や家族、従業員は無事でしたが、建物や設備の損壊に加え、酒造りに必要な水、電力も絶たれているため、今期の酒造りが困難な状況が続いています。一部、酒造り再開を目指し、復旧作業に努めています。

◆輪島市
清水酒造店【能登誉】一部倒壊 今期の酒造り困難
中島酒造店【能登末廣】全壊 今期の酒造り困難
中野酒造【能登亀泉】一部倒壊 今期の酒造り困難
中納酒造【若緑】一部倒壊 今期の酒造り困難
白藤酒造店【奥能登の白菊】販売店舗全壊、酒蔵半壊 今期の酒造り困難
日吉酒造店【白駒】蔵全壊、店舗一部倒壊 今期の酒造り困難
◆珠洲市
櫻田酒造【大慶】全壊 今期の酒造り困難
宗玄酒造【宗玄】裏山土砂崩れ、醪タンクの傾き 酒造りの行程を再開
◆能登町
數馬酒造【竹葉】津波浸水、地割れ、壁面の倒壊、汚泥 酒造り再開の可能性有
(断水が解消され、蔵内の洗浄作業を十分に実施できましたら、3月中旬からの瓶詰、3月下旬からの酒造り再開を目指し、復旧作業に努めてまいります。)
鶴野酒造店【谷泉】全壊 今期の酒造り困難
松波酒造【大江山】全壊 今期の酒造り困難

能登地震被災酒蔵の情報収集を能登の酒蔵で9年勤めイタリアでSAKE酒蔵起業された淺田 星太郎さんがnotetwitterから発信されています。

石川県、富山県、福井県、新潟県の被災状況は、ジャーナリスト/編集者/ライターの木村咲貴さんがまとめられたリストにほぼ網羅されています。

また、炊飯系フードユニット #ごはん同盟 の企画・執筆・炊飯担当をされているシライ ジュンイチさんがマップにまとめて公開されています。

輪島市朝市通り周辺の被災状況

石川県能登地方でマグニチュード7.6の地震が発生した2024年1月1日の夕方、震央に近い輪島市の観光名所「輪島朝市」周辺で起きた大規模火災。200棟以上の住宅や店舗に燃え広がり、翌2日午前中に鎮火した。鎮火直後に、アジア航測株式会社・朝日航洋株式会社共同で航空機から、地震被災地域の斜め空中写真撮影して、HPで画像公開しています。

輪島市朝市通りの火災跡を北から撮影。写真右下の赤い橋は「いろは橋」
写真撮影:アジア航測株式会社・朝日航洋株式会社
撮影:2024年1月2日

朝市通りにある日吉酒造店。火災をギリギリ免れましたが、酒蔵は全壊されたそうです。清水酒造店にも火災が目の前まで迫っていましたが、店内損壊だけで、全壊、火災は免れたそうです。

「輪島朝市」からいろは橋を渡ったエリアは、火の手は及びませんでしたが、白藤酒造店では「店舗・事務所・住居部分、納屋、貯蔵用冷蔵庫建屋は倒壊、貯蔵蔵は半壊(全壊判定に近いと思われます)、新蔵の部分は建屋自体は大丈夫ですが、タンク、お酒をしぼる機械(槽)などの設備に大きな損害が生じております。現時点で貯蔵庫内のお酒の被害状況を確認することが難しく、全く把握ができておりません。断水・一部停電、いつ復旧するのか見通しがたっておりません。このような状況のため、今年の酒造りは断念せざるを得ない状況」とのことです。

1月2日の航空写真とGoogleアースの輪島市街地の比較や、YouTube360度動画で朝市通りの状況をご覧になると、被災状況が鮮明に浮かび上がります。

【能登半島地震・360度動画】被災した輪島・朝市通り

災害被災地支援情報

被災地では復旧に向けて多くの住民の方々が支援を必要としているなか、自治体はもちろん、ボランティア団体やNPO等が支援活動を行っています。被災された方々を応援するため、下記の通り支援に関する情報をご案内いたします。皆様のご支援・ご協力をお願いいたします。

1)日本酒造組合中央会、県酒造組合の義援金口座

日本酒造組合中央会、県酒造組合にて、令和6年能登半島地震震で被害を受けた蔵元に対する受入れ口座が開設されました。

【日本酒造組合中央会】
被災酒蔵へ広く義援金を送りたい方は日本酒造組合中央会へ。
■ 三井住友銀行 日比谷支店
 (普)8646691
日本酒造組合中央会 義援金口 会長 大倉治彦
ニホンシュゾウクミアイチュウオウカイ ギエンキンクチ カイチョウ オオクラハルヒコ

* この義援金については、「国等に対する寄附金」ではなく一般の寄附金となり、税制上の特典の対象となりませんので、個人が支出する義援金については寄付金控除の対象とならず、法人が支出する義援金については損金算入限度額の範囲内で損金算入の対象となることにご留意願います。
* 義援金に対する受領証が必要な方は、別紙様式により日本酒造組合中央会までご連絡ください。確認後、後日、受領証を郵送いたします。

■ よくあるご質問
Q. 今回の義援金はどのように使われるのですか?
A. お預かりした「義援金」につきましては、被災された蔵元が所属する各県酒造組合を通じて、被災された組合員(蔵元)へ届けます。広範囲に被害が及んだことから、配分方法は被害状況を勘案し、「日本酒造組合中央会(理事会)」において配分の額を決定いたします。

【石川県酒造組合】
能登の酒蔵へダイレクトに支援を希望される方はこちらへ。
■ 北國銀行 金沢城北支店
 (普)036977
石川県酒造組合連合会
ケンシュゾウクミアイレン

<海外からご送金いただく場合>
(NAME OF BANK) THE HOKKOKU BANK,LTD
(NAME OF BRANCH) KANAZAWAJYOHOKU BRANCH
(SWIFT CODE) HKOKJPJT
(ACCOUNT NO.) 119-0036977
(BENE’S NAME) ISHIKAWAKENSHUZOUKUMIAIRENGOUKAI
(BENE’S ADDRESS) 2-13-33, Motomachi, Kanazawa-shi,Ishikawa-ken, 920-0842, JAPAN

【富山県酒造組合】
富山の酒蔵へダイレクトに支援を希望される方はこちらへ。
■ 北陸銀行 富山丸の内支店
 (普)6046799
富山県酒造組合 能登半島地震支援金受入口座
トヤマケンシュゾウクミアイ ノトハントウジシンシエンキンウケイレコウザ

酒造組合一同、酒蔵の復興のために尽力されています。
皆様の温かいご支援をどうぞ宜しくお願いします。

2)令和6年能登半島地震 酒蔵支援プロジェクト

企画者:ハンズオンローカルSAKE
ハンズオンローカルSAKEとは、「日本酒を通して人生が変わる出逢いを創る」という想いのもとローカルの日本酒を体験的に学ぶためのイベントやプログラムを提供するサービスです。

愛酒クリーム
愛酒クリームとは、『日本酒0杯層を1にする』をビジョンに掲げた日本最大級の日本酒インフルエンサーグループです。

プロジェクトの目的・意義
このプロジェクトは、令和6年に能登半島地震により被害を受けた酒蔵を重点的に支援することを目的としています。地震の影響を受けた地域の経済と文化を守るために、被災した酒蔵の復旧と再建をサポートします。

資金援助本プロジェクトにおいて集まった支援金を決済手数料を除き全額を直接酒蔵に寄付します。酒蔵の復旧作業や再建資金として活用されます。
3,000円〜支援金額をご選択いただき、SAKEクラファンサイトにてご決済ください。
LINEオープンチャット支援者のLINEオープンチャットを立ち上げましたので、お入りください。
支援の輪を広げましょう。プロジェクトの最新情報などはこちらで更新します。■LINEオープンチャット

【令和6年能登半島地震 酒蔵支援プロジェクトに関する連絡先】
その他、本プロジェクトに関するご質問やご意見がある場合には下記までご連絡ください。
<ハンズオンローカルSAKE 事務局>info@sake-kurafan.com

3)令和6年能登半島地震 災害支援基金

公益財団法人ほくりくみらい基金では、「令和6年能登半島地震 災害支援基金」を立ち上げました。能登半島での復興支援活動に対する助成基金です。

※災害支援基金:災害発生時に、被災された方々または被災地での活動を実施する方々を支援するための基金で、主に緊急期・復旧期・復興期にかけての以下の活動等に資金的支援を行います。

・被災者支援活動
・被災地復興活動
・防災・減災活動

現在、各地のNPO/NGOや地元企業、緊急救援NGOなどが被災者支援の活動をはじめています。
その活動を支えるためには被災者の皆さまに直接提供される義援金だけではなく、支援活動を支える「支援金」が必要です

ほくりくみらい基金では、石川県内各機関と連携し、変化していく被災支援のニーズをとらえ、随時、現地のNPO等の活動団体への助成を通じて被災地支援をしていきます。緊急期のみならず、復旧期・復興期まで、中長期的な支援を行います。寄付の受付はこちら

4)石川県のお酒を飲んで被災地を応援しよう! 復興応援チャリティー

株式会社リカーマウンテン(本社:京都市)は、被害を受けた地域の一日も早い復興を願い、2024年1月8日(月)~2月29日(木)の期間でチャリティー企画を実施します。
リカーマウンテンの全店舗 及び 通販サイトにて、期間中に販売された石川県のお酒の売上金額の10%を、令和6年能登半島地震災害義援金として寄付いたします。

【能登半島地震 復興応援チャリティー 実施店舗】
■リカーマウンテン店舗
https://www.likaman.co.jp/shop
■リカマンオンライン本店
https://www.likaman-online.com/
■リカマンショップ楽天市場店
https://www.rakuten.ne.jp/gold/likaman/
■リカマンショップYahoo!店
https://store.shopping.yahoo.co.jp/likaman/
■リカマンショップau PAY
https://plus.wowma.jp/user/41068256/plus/
■日本のSAKE和泉清楽天市場店
https://www.rakuten.ne.jp/gold/izumise/
■日本のSAKE和泉清Yahoo!店
https://store.shopping.yahoo.co.jp/izumise/

5)飲んで応援POP(フリー素材)

お店で、個人で、北陸地方のお酒、被災された酒蔵の日本酒を、買って、飲んで酒蔵を応援される他の他の支援用POPをご紹介します。

サラのコトノハ本舗さんが作成された、令和6年能登半島地震の復興支援用に作成されたフリー素材です。

さかずきん入り飲んで応援POP

飲んで応援POPを、さかずきんの作者が作成されました。日本酒ファンなら見かけことがある、美味しい日本酒があるところに出没するお酒が大好きな女のコ、さかずきんちゃんが入っています。

能登半島地震 復興応援チャリティーイベント

1)チャリティ上映会

石井かほり監督の能登を舞台としたドキュメンタリー映画、『ひとにぎりの塩』と『一献の系譜』の二作品のチャリティ上映会に参加する事で支援できます。

また、主催者並びに自主上映が可能な方を募集しています。
【チャリティ上映の申し込みフォーム】からご応募いただけます。

【石井かほり監督からのメッセージ】

能登半島を舞台に、自然と共にある暮らしぶりを描いたドキュメンタリー映画『ひとにぎりの塩』と能登杜氏の技と想いを伝えたドキュメンタリー映画『一献の系譜』を監督した石井かほりです。

私は30代の十年間をこの二作に費やしました。ふるさとを持たず、都会しか知らなかった私の人生観を一変させ、根を下ろした生き方を学べたのは、本作に協力くださった能登の方々がいたからです。

今回の震災を受け、このニ作品の上映権を多くの方が利用しやすい形で提供することに決めました。

正直、映像作家にとっては苦渋の決断です。しかし、自主上映を開催いただき、支援の一助につなげていただきたく決断致しました。どんな小さな規模でも自分たちができる形で開催いただき、「復興活動を絶やさず息の長いものとしていきたい」と考えています。みんなで応援し合い、必ずこの映画で記録したような世界を取り戻す!!そんな思いでこの映画を、ひとりでも多くの方々にご覧になって頂きたいと思っています。

株式会社彩食絢美代表で日本酒スタイリスト/食文化研究家でいらっしゃる手島麻記子さんがチャリティ上映会(オンライン)を開催してくださることになりました!手島さんとはこれまでお酒のお話はあっても、映画についてお話したことがなく、今回、映画のご感想を伺えたことも、わたしとしては予想していなかった嬉しいことでした。悲惨なことが起きて連日辛いニュースが入って来ますが、そんな中でも今回の上映活動は温かく熱い志の輪が伝播しているのを感じ、勇気と希望をいただいております。

こちらの上映はオンラインによるもので英語字幕付きの予定です。海外の方もこぞってご参加頂けたら幸いです。

映画監督 石井かほり

『一献の系譜』

石川県能登半島を出身とする酒造りの技能集団「能登杜氏」。そんな彼らの夏はと言うと…漁業や農業に勤しみ、自然と共に暮らす姿がありました。酒造りとは、農閑期になる冬、現金稼ぎのため仕事を求め働きに出たことが始まりだったのです。家族と離れ、辛く厳しい現場で、蔵全体の行く末を左右するほどの責任が課せられるたった一人の選ばれし「杜氏」と言うポジション。全国の杜氏集団の中でも、現在の吟醸酒の礎を築いた有名杜氏たち四人衆。「能登杜氏四天王」。彼らが築き遺したもの、それは後輩杜氏の中に息づいていました。

監督:石井かほり
ナレーション:篠原ともえ
2015年製作/103分/日本

『ひとにぎりの塩』

石川県能登半島の最北端・珠洲(すず)で日本最古の「揚げ浜式」と呼ばれる塩づくりに勤しむ職人たちの姿を追ったドキュメンタリー。能登の夏の風物詩とも呼べる「塩田」で塩づくりに励む職人さんたちを見つめることで、自然の恵みをいただきながら、自然と共に暮らすことを伝える作品です。

監督:石井かほり
2011年製作/85分/日本

チャリティ上映会スケジュール

▼1月15日(月)【会場】FBOアカデミー東京校
令和6年 能登半島地震 災害支援【チャリティ上映会】@FBOアカデミー東京校

▼1月21日(日)【会場】食のショールーム・パルズ(目黒パルズ)
令和6年 能登半島地震 災害支援【チャリティ上映会】@目黒パルズ

▼1月12日(金)~14日(日)【オンライン】第1回
▼1月19日(金)~21日(日)【オンライン】第2回
▼1月26日(金)~28日(日)【オンライン】第3回
令和6年 能登半島地震 災害支援【チャリティ上映会】(オンライン)

2)飲んで応援!チャリティーイベント

▼1月22日(月)~1月28日(日)
令和6年 能登半島地震 災害支援【飲んで応援!SAKEhub PopUp】@浜松町

イベントの無料掲載について

「おいしいSAKE」メディアでは、能登半島地震 復興応援チャリティーイベント情報を無料掲載いたします。ご希望の方は、下記のイベント登録からイベント情報をご登録ください。編集部にて内容を承認して、公開させていただく流れになります。
■ イベント登録 https://oishiisake.jp/howtoregister/

日を追うにつれて、被災地の被害状況が伝わり、復旧まで長期間の支援の輪が必要な過酷な現実が伝わります。毎年どこかで災害が発生する日本で、ひとりひとり、今できる支援が大切です。こちらのまとめ記事がお役手に立ちましたら幸いです。

映画『ひとにぎりの塩』と『一献の系譜』のチャリティ上映会を石井監督がされている活動を知り、自分が今できる支援は何だろうと想い、まとめ記事を作成しました。
2015年に石井監督と能登を巡るツアーに参加して、能登の酒蔵、棚田を巡り、輪島朝市周辺を散策した時の記憶が今も鮮明に残っています。北陸地方のお酒、被災された酒蔵の日本酒を見けたら、買って、飲んで酒蔵を応援しよう!

この記事は私が取材しました。

おいしいSAKE 編集部

おいしい日本酒のご紹介から、五感で楽しむ日本酒の味わい方、ワクワクする体験レポート、イベントや酒蔵情報、話題のニュース、動画など、日本酒に関わるコンテンツを、読者目線でわかりやすく、楽しくお届けします。

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